Unity3Dの公式マニュアル翻訳やってる人がiPhone, Androidでのゲームアプリ開発について記事にしています。Unity3Dでの開発をメインにAsset Storeで入手できるNGUI, Playmakerや, Oculus Riftなど作者サイトからの英語情報を翻訳していきます
2012年8月18日土曜日
新しいiPadの解像度とゲーム開発
新しいiPadのRetinaディスプレイを見たことある人は本当に美しいと感じたに違いない。ましてやこのブログを読むような開発者の方はデザイナーの方と新しいiPadを最大限に活かした美麗なゲーム画像を使用することも多いだろう。
しかし、だ。2048×1536の画面は過去と比べて4倍のピクセル数を必要とする。
これは大きなポイントで結論からいうと新しいiPadのハードウェアスペックではこのピクセル数が負担になっているといわざるを得ない。
RetinaディスプレイについてSam Byfordさんという方がthevergeに投稿した内容が大変興味深かったので最後のまとめだけ翻訳してみた。
http://mobile.theverge.com/2012/5/26/3019105/retina-display-new-ipad-graphics
総括
リソース消費の大きいゲームがRetinaの解像度で何らかのトレードオフなく動作することは難しい。
結論からいうとN.O.V.A.3だけ例外的に新旧iPadで全く異なるスタイルのグラフィック体験をする(※上記画像の上下比較)ものの、その他では新しいiPadは多くのタイトルにおいて抜群のビジュアルを提供出来ており、他機種との差別化が良く出来ている。特に2Dゲームは新しいiPadで驚異的に綺麗であり、たとえばWaking Mars, Aquaria, Superbrothers:Sword and Sworcery EPが良い例である。一方、技術的にリソースを大きく消費するゲームが何らかのトレードオフなく動作することは難しく、さらに2048×1536解像度が足かせとなりiPad2グラフィックと同程度の処理パフォーマンスを期待することは難しい。A5XおよびRetinaディスプレイは各々魅力的なパーツであるが、一方でA5XではRetinaディスプレイによる負担増を支えきることが出来ていない。
GameloftはCNET取材に対し、N.O.V.A.3は将来バージョンアップする際にユーザに選択権を提供し、高解像度か全種類のパーティクル効果を選ばせることを予定していると発表したが、それよりもA5Xがより飛躍して過去とは歴然と違うパフォーマンスを提供することが急務だ。もし4倍超のグラフィックをもって美麗なパーティクル効果をRetinaディスプレイで提供することが出来たら開発者にとって道は大きく拓ける。しかし、現実は何万といった処理しきれないピクセルを削る作業が残っているということだ。また結局のところDVDの480pでも十分綺麗なのでそこで妥協すべきだろうか、という議論でもある。
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英語に自信ある方は是非原文をみてほしい。具体的に各ゲームソフトでなんらかの影響が出ているのだが、その内容が詳しく記載されている。まだまだ高解像度とパーティクルを両立させるのは難しいと感じざるを得ない。
ゲームを作る時は新しいiPadのRetinaディスプレイでグラフィックを残すかよくよく検討が必要だ!
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